裕芳庵 

和歌山県高野山　　 2005

計画地は和歌山県高野山上。
1200年に及ぶ歴史をもつ、弘法大師［こうぼうたいし］（空海）［くうかい］が開山した真言密教［しんごんみっきょう］の聖地。標高900mの山上に金剛峯寺を含め117ヵ寺が集い、霊場には信仰を求める多くの人々が参拝に訪れる。
また高野山を含め、紀伊山地の霊場と参詣道が2004年7月世界文化遺産に登録されたこともあり、寺巡りをしながらハイキングも楽しむ観光客が増えているという。
この地で長年暮らし、近所の築60年の古家を購入されてのリフォーム計画。

上 ：before
下 ： after

タイトルは庵主のご主人様と奥様との名前から一文字ずつとって、『裕芳庵』と庵主様自ら名付けられた。
築60年の質の高い材を多用した風情のある佇まい。

居間は庭を眺め、薪ストーブのゆらぐ火を眺め、自然光がはいる、くつろげる空間となった。
先人の工夫が随所に感じる内外部の景観を損なわず、活かし、新しきとを融合。
築60年の『庵』が様々な協力者の下、息を吹き返した。