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「で．．．でかい．．．！」
このところちょっと見かけなかった大きさに家路を急いではいたものの、
どうしても間近で見たくなって、いったん通り過ぎてからＵターンして接近してみた。
見よ！この大きさを！
人間が車体の上を走る様子を見ると空母の甲板を思い起こさせる。
私も現場上がりの人間なのでクレーンにはちょっとウルサイ。
車体に記載されているこの「ＡＲ-2000M」の2000という数字、
０（ゼロ）をひとつ取って単位トンをつけたものが
ブームを最短にして持ち上げることのできる最大の荷重だったように記憶している。
・・・ということはこのクレーンは200トンを持ち上げることができるわけだ！
現場監督をやっていた頃、自分が手配したクレーンがリース会社の配車の都合で吊り下げ荷重が
指示より大きいと、なんだか得したようでうれしかったことを思い出した。
「所長、もちろん作業員の人には声かけたんですよね？」
後日、アトリエのスタッフにニヤニヤしながら聞かれてしまった。
．．．当然である。
聞けば、この先で道路工事をしており、山越しに既存の橋を撤去する作業があるのだとか。
交通規制をするため工事開始時間になるまでここで待機＆整備中。
その姿は滑走路で離陸許可を待つジェット機にもダブる。
「永遠の車大好き少年」を自負する小川には身震いするほど魅力的なはたらくくるま。
その勇姿に名残を惜しみつつ、再びＵターン。大阪へと向かったのであった。
写真を整理しながら気づいた車体の
「ALL TERRAIN」を調べてみた。
TERRAINというのは特に自然的特徴・軍事的利点からみた地形, 地勢.のこと。
つまり、あらゆる路面に適応したクレーンという意味らしい。
舗装道路から不整地までオールマイティに走行できるクレーンなのだ。
大きなクレーン能力を持ちながら小回り性に優れているので
狭い現場で大きい吊上げ能力を必要とする作業に使用されるようだ。
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