2006.5.16〜5.18

東京物語 NO.3-1　　　　　

過去の履歴を振り返ると、私はどうやらこの季節になると東へ足が向くクセがあるらしい。

打合せと、ちょっと思うところあって東京へとやってきた。
今回もまたいくつかの建物を探訪し、いろいろな人に会った。

今週から何回にわたって東京探訪記をお届けしたいと思う。

建物探訪　その１

【表参道ヒルズ】 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

平日の、しかも雨降りだと言うのに中は女性客でいっぱい。
昼時になると洒落た飲食店の前には長蛇の列。

男性の姿はほとんど見なかった。
　

ところでこちらは歩道に面した半地下部分の軒先。

コンクリートの軒先にステンレスの曲げ物で水切りがめぐらされている。
　

この水切り、あるとないとでは外壁の汚れ方が断然違うのだが、ひと昔前の安藤作品には見られなかったモノだ、と思うのは私だけか？
　

たとえ経年の雨で汚れようとも、余分な線は絶対足さない。
　

そんな割り切りとこだわりがかつての作品にはあったような気がする。

どういった経緯でこのようなディティールになったのかは知らないが
長年、いくつもの公共建築を手がける中で、懐が深く、そして円熟したオトナになった
安藤建築の進化を垣間見たような気がした。